藤田芸香亭について

昭和48年10月、長く続いた紙と文具の店を現在の店に改装し、
美術工芸品と和紙、二階が貸し画廊の店としてオープンしました。

平成元年、先代より引継ぎ、種々の和紙と和紙の製品、
和紙から発想展開した品集めを心がけております。

芸香亭(うんこうてい)とは
面白いひびきの名前です。
芸香草という南ヨーロッパ原産の香草の名からとりました。
洋名はヘンルーダ、むかしむかし紙が貴重な時代、紙魚(しみ)よけに乾燥した芸香草を和紙の間にはさんだそうです。
良い香りのする黄色い小さな花が咲きます。
芸は(うん)と読みます
うちの店の前を子供たちはウンコテイと、はやしながら走り去ります。
子ども達だけでなく大人の方もクスクス。
開店して40年少し、数人の方がちゃんと読んで下さいました。
辞書にも出ています(新字鑑)。
「和紙への想い」 真冬の山里、美しい川の冷たい水で 楮を洗い、煮て叩き潰し、 漉槽に入れ木糊の波を加え、 スダレで手際良く漉き、 重ねて水を切り一枚一枚丹念に板に張り、 天日で乾かし手漉き和紙は作られます。 極寒の時期に手間をかけ、 心を込めて作られる 和紙の手触りは温かく、美しく 一枚一枚に個性があり 手にすると愛おしいかぎりです。 そんな、手漉き和紙は コピーやプリンターでの印刷には 不向きです。

店主プロフィール

1947年 京都生まれ
1968年 京都成安女子短期大学意匠科(テキスタイルデザイン専攻)
1978年 奈良に嫁ぐ
1980年 雑誌の装画の仕事を始める。
平凡社太陽シリーズ、佼成出版社ホトマンダラシリーズ
主婦と生活社やきものの旅、他約50冊
1986年 料理店味亭山崎屋の月替わりお献立の絵担当
1990年~1992年 朝日新聞「大和の古寺の女たち」の装画担当
1994年 「大和の古寺の女たち」出版
現在 芸香亭(美術工芸品と和紙の店)を営む